鉄や亜鉛、銅の含有量が少ない
鶏ムネ肉とササミ肉、そして赤身肉の代表選手、牛ヒレ肉と豚ヒレ肉、ラム肉の栄養量を比較してみましょう。
鶏ムネ肉とササミは他の肉類に比べて、エネルギー量や脂質が低いことがわかります。ムネ肉は皮をとれば、さらに脂質の量が少なくなりますね。
しかし、鉄や亜鉛、銅を見てみると、含有量が少ないのがわかります。
ダイエットで肉類を控えると貧血に
これらの微量ミネラルは、普通に食べていても不足しがちな栄養素で、管理栄養士が病院給食などの献立を立てる際にも、鉄や亜鉛を充足するために食材の組み合わせには頭を悩まされるのです。
ダイエットをしている方も、安易に肉類を控えることで貧血に陥っている方がいらっしゃいます。
「エネルギー」や「脂質」の面だけを見れば、鶏ムネ肉は健康に良いという主張もわかりますが、「貧血予防」という側面から見れば、必ずしも「鶏ムネ肉はヘルシー」とは言い切れないのがわかります。
また、鶏肉は皮部分に脂質が多く含まれるので、鶏モモ肉の皮を取り除いて食べると、かなり脂質をカットすることができます。皮なしモモ肉とムネ肉を比較すると、モモ肉の方が亜鉛などのミネラルが豊富です。ムネ肉やササミばかりではなく、いろいろな肉のいろいろな部位を食べることが大切です。