楽天グループCEOでJリーグ「ヴィッセル神戸」の会長も務める三木谷浩史氏が、X上で「ブーイングをやめよう」と提案した。神戸親和大学教授で元ラグビー日本代表の平尾剛さんは「ブーイングはスポーツ選手にとってマイナスなことばかりではない。現に私は現役時代にとある野次に救われた」という――。
スポーツイベントで興奮して腕を上げる男
写真=iStock.com/adamkaz
※写真はイメージです

楽天・三木谷CEOの「ブーイングやめよう」提案

楽天グループのCEOで、J1ヴィッセル神戸会長の三木谷浩史氏がX(旧ツイッター)で、スポーツ観戦における観客のブーイングについて投稿し、話題になった。

みんなどう思ってるか。知らないけど、Vissel Kobeではブーインやめない(ママ)。相手も必死、うちも必死。その中で相手に対するリスペクトも、大切だと思う。そんな甘い夢を僕は見ています。
つねにあいてにたいするリスペクトを忘れず、味方を鼓舞する。神戸はそういう事ができる可能性があるクラブだと思っています。国際的に様々なものを受け入れ、日本を代表するクラブになり、日本の新しい象徴となりましょう。ブーイングはカッコ悪い。

楽天グループがオフィシャルパートナーを務めるヴィッセル神戸のサポーターに、対戦相手に向けたブーイングをやめるよう提案した。

観客席が明確に分かれておらず、たとえ贔屓チームが違っても肩を並べて静かに応援するのがマナーであるラグビー経験者からすれば、この提案には概ね賛同する。敵対する相手を含む選手へのリスペクトを欠いた応援をすべきでないというのは、まったくその通りだ。

乱暴な言葉を投げかけて相手を蔑んでまで贔屓チームに肩入れするのは明らかに行き過ぎで、それよりも選手たちを鼓舞するような応援に力を入れようというのは、きわめて真っ当である。

とくにサポーターを12番目の選手として認めてきたサッカー界からのこうした呼びかけを、私たちは真摯に受け止めなければならない。世界的にみても、サッカーでは暴徒化したサポーター同士が衝突する事件が後を絶たない。この現実を踏まえると、三木谷氏の呼びかけを奇貨として適切な応援の仕方を考え直す必要がある。