上司に質問されたときに、数字を出して即答できる人は何が違うのか。経営コンサルタントの権藤悠さんは「解像度が高い状態になることが重要だ。解像度が高い人には、物事が細く見えている、ユニークで鋭い洞察を得ている、物事をわかりやすく伝えられる、という3つの特徴がある」という――。

※本稿は、権藤悠『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

ビジネス進捗について語るビジネスパーソン
写真=iStock.com/Yumi mini
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「解像度が高い人」には3つの特徴がある

近年、「解像度」という言葉がビジネスシーンで使われるようになった。「解像度が高い」とは、思考が鮮明な状態。物事が細かく、広く「見えている」のが特徴だ。では、「解像度が高い・低い」とは具体的にどういうことなのか。

ここでは、「どうしたら解像度が高められるのか?」を明らかにします。

結論を先に述べると、それが「具体⇔抽象トレーニング」になります。なぜでしょうか? その理由を明らかにするために、まずは「解像度が高い人」の特徴についての解像度を上げていきましょう。

いくつかの要素に分解して定義すれば、以下に述べる3つの特徴があります。

99%の人には見えない所まで「物事が細かく見えている」

「解像度が高い人」の特徴として、第一に「物事が細かく見えている」ということが挙げられます。

例えば、営業の場合の例を考えてみましょう。もし今月の受注目標が達成できなかったとします。このときに、「解像度が低い人」の典型は、細かく分解せずにふわっとしたまま動き出すことです。

例えば、「受注件数が足りないなら、提案の際のトークスクリプトを見直そう」といった具合にです。おそらくこの方に「なぜか?」と聞いても、答えられないでしょう。

一方、「解像度が高い人」は、物事を細かく分解して考えます。この例であれば、安易に結論を出すのではなく、まずは「受注」という結果に至るまでのプロセスを分解するでしょう。

「DM→電話→アポ→面談→提案→案件化」といった具合にです。