健康診断の「肥満」を信じてはいけない
健康診断では身長と体重を計測し、BMIという体格指数を算出し、生活習慣病の指針にしています。日本では、最も病気にかかりにくく健康であるとされるBMI22を適正体重とし、BMI25以上を「肥満」と分類しています。
BMI22に相当する適正体重は身長が160cmで約56.3kg、170cmで約63.6kgです。また、WHO(世界保健機関)では国際的基準として、BMI25以上を過体重、30以上を肥満としています。
ただし、世界のデータを見ると、BMIが25以上の人のほうが長生きする傾向が見えてくるのです。
日本では、40歳時点の平均余命が最も長いのは男女ともBMIが25以上30未満という5万人規模の調査結果があります。また、アメリカでもBMI25以上30未満が最も死亡率が低いという報告があります。
BMI30というと、身長160cmで76.8kg、170cmで86.7kg、日本だとかなりの肥満とされる体型です。そう考えると、アメリカはともかく、日本人で体重を減らす必要のある人はそう多くないでしょう。
太りすぎの心配をしている人のうち98%くらいは、実際には全く不安に思う必要のない、ただそう思い込まされている人ということになります。あまり体型を気にすることなく、しっかり食べることを優先したほうがいいのです。
健康でいるためには免疫力を高めることが大切で、そのために有効なのは、しっかり栄養を摂ること、歩く程度の運動、楽しむこと、そしてよく笑うことなどです。そして、もっとも気をつけるべきなのが、ストレスをためないことです。
医者が最大のストレスになってはいけない
体重を減らさなくてはいけない、食事制限をしなくてはいけないと毎日気を遣うのは、知らず知らずのうちにストレスをためることになりかねません。
バリバリ仕事をしているうちは、職場の人間関係が最大のストレスという人が多いものですが、仕事から解放されたあとは、医者が最大のストレスになるかもしれないと思うほどです。
正常値信仰の医者にかかると、毎日の食事に気を配らなくてはいけないし、毎日時間を決めて薬を飲まなくてはいけない、真面目に通院しなくてはいけないなど、毎日の生活で制限が多くなる上に、次は何を言われるかと医者に行くこと自体がストレスを増やすことになります。
真面目に医者の言うことを守って、心筋梗塞や脳卒中の確率を何%か下げることはできるかもしれませんが、その代わりガンやうつになる確率を何倍にも上げるのではなかろうかとさえ思うのです。