商業用不動産のリスクは今後も高まる恐れ

中国経済も厳しい状況への道を歩んでいるように見える。中国投資家の海外の不動産の売却を増やすと、米欧などで商業用不動産市況の不安定感は増す。不動産向け融資を増やした銀行のバランスシートは痛み、部分的に金融システムの不安定感も高まりやすくなる。

主要先進国の不動産企業の資金繰り懸念も出てくるかもしれない。不動産関連の株式や不動産投資信託(REIT)などの価格不安定感も上昇する。投資家がリスクの削減を急ぐと、世界的に株式などリスク資産の不安定感が増すこともあるだろう。

主要国の商業用不動産関連リスクは、世界経済の下押し要因になるとの見方は多い。中国勢による海外不動産投げ売りは、そうしたリスクを増幅させる一因になることが懸念される。

【関連記事】
元海自特殊部隊員が語る「中国が尖閣諸島に手を出せない理由」
日本の領海でウロウロするしかできない…元海上保安庁長官が明かす「中国船が日本漁船に手を出せない理由」
「脳トレはほぼ無意味だった」認知症になっても進行がゆっくりな人が毎日していたこと
「お金が貯まらない人の玄関先でよく見かける」1億円貯まる人は絶対に置かない"あるもの"
実は賃貸に住む建築家が多い理由…プロがこっそり教える「住宅会社が絶対に言わない"住まい"の真実」