2022年から高校で「歴史総合」が必修科目になった。どんな科目なのか。神戸学院大学人文学部の北村厚准教授は「教科書には用語が少なく、かわりに資料と問いが多く掲載されている。暗記ではなく、現代の課題を歴史的に考えることを目的とした科目だ」という――。
板書の準備はしつつ、先生の話を聞いている生徒たち
写真=iStock.com/Milatas
※写真はイメージです

脱・暗記科目を目的とした「歴史総合」

高校での日本史や世界史の勉強というと、用語集や一問一答問題集を片手に、太字になっている歴史用語を丸暗記して、テストで良い点を取る――そんな暗記中心の方法が思いうかびます。

でも歴史はそんな「暗記もの」でいいのでしょうか? そんな問題意識から、高校の新しい科目、「歴史総合」が生まれました。では、暗記中心じゃない歴史の授業って、どんなものなのでしょうか。ここでは、歴史総合を知らない大人向けに、歴史総合がどんな科目で、どういった点が新しいのかを紹介したいと思います。