NHKは「紅白出場ゼロ」に言及
少し詳しく会見について書いてみたい。
前回の9月7日の会見はジュリー社長が出席して大騒ぎしたが、今回のテーマは「ジャニー」の名前が消えることにあった。
前回の会見後、なぜジャニーの汚れちまった名前を残したのだという批判が高まり、犯罪者であるジャニー喜多川を賛美するような事務所とは手を切る、という企業が続出した。
テレビは相変わらず、煮え切らない対応に終始しているが、CMが入らないために、やむをえず番組を延期せざるを得なくなった局も出てきている。
NHKは、このままでは暮れの紅白にジャニタレは出さない、ゼロになる見込みだと発表した。
そうなれば紅白の視聴率はさらに下がるだろうが、今年限りで紅白をやめてもいいという腹積もりがNHK側にあるのだろう。
さて、ジュリー前社長は欠席したが、東山紀之社長は何を語ったのだろうか。
「故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所は、社名を『SMILE-UP.』に変更すると発表した。創業から61年。『ジャニーズ』という名称は、芸能事務所の名前以上に、一つのアイドル文化を指し示す言葉として社会に広く定着していたが、存続を認めない世論の強い反発を受けて消滅に追い込まれた」(朝日新聞デジタル 10月2日 14時37分)
東山社長が会った被害者は3人だけ
この「SMILE-UP.」。SNSでは「スマップ」と略せると話題になっているようだ。
ここは被害者の救済・補償だけに特化する。ジュリー氏がすべてを差配し、役目が終われば即廃業するという。
新会社はタレントのマネージメントのためのもので、社名は今後ファンたちから公募するという。ずいぶん悠長な話だ。
東山社長は、これまで被害者の方に何人会われたのかという会場からの質問に「3人」と答えた。9月7日から20日以上もあったのに、たった3人だけ。彼がこの問題をさほど深刻に考えていない証左ではないだろうか。
それとも、多くの被害者たちと直接向き合えば、彼らの口から「ジャニー喜多川のお稚児さんだったではないか」「なぜ、横で寝ていた僕を、ジャニー喜多川の魔の手から救い出してくれなかったのか」と詰問されるのを恐れて、そういわない被害者に絞り込んだため、3人しかいなかったのだろうか。
欠席したジュリー氏からのメッセージを井ノ原副社長が代読した。それはこう始まる。
「ジャニーズ事務所は名称を変えるだけでなく、廃業する方針を決めました。これから私は被害に遭われた方々への補償や心のケアに引き続きしっかり対応させていただきます。
叔父・ジャニー、母・メリーが作ったものを閉じていくことが、加害者の親族として、私ができる償いなのだと思っております」