体重計で量らなくてもいい

そういう意味でも、犬の健康管理に「体重計」は必要ありません。

体重を量るよりも、毎日のふれあいの中で気づくことのほうが多いからです。

肋骨と腰のくびれのほか、私が特に意識してみているのは「太もも」です。

太ももをさわってみてしっかりしていると、よく運動をしているな、代謝がいいなという判断になります。

少ない頻度で診ている獣医よりも、毎日一緒にいる飼い主さんだからこそわかることも多いのです。

体重計に乗る犬
写真=iStock.com/alkir
体重計で量らなくてもいい(※写真はイメージです)

たとえば病院で「少し太り気味ですね」などと言われます。

肥満だから運動をすればいいのではないかと思うかもしれませんが、太っている犬は動くのもしんどいのです。

運動量を増やすだけではやせない

肥満のメカニズムは単純です。

カロリーの摂取量よりも消費量のほうが少ないという状態が長く続くことによって起こります。

だから運動して消費カロリーを増やせばやせると思う飼い主さんは多いかもしれません。

でも、動いてやせるのはとても難しいものです。カロリー制限をすれば減量できますが、運動量を増やすだけではなかなか減量できません。

だから食事を変えましょう、ということになります。