散歩の目的は運動ではない

散歩=犬の運動ではない、といったら驚かれるでしょうか。

多くの飼い主さんは、犬の運動として、犬のストレス解消として、あるいは排泄させるために散歩を日課にしているかもしれません。

犬の散歩をする男性
写真=iStock.com/alexei_tm
散歩の目的は運動ではない(※写真はイメージです)

犬という動物は「何かしたい」という欲求のかたまりです。

人間と同じように、犬にも欲求階層があり、もっとも重要なのは「生命の安全」や「飲食」であることはいうまでもありません。

ただその階層の上位、つまり優先順位が低いものには、「運動」「探査活動」「なわばり活動」があります。

「3つの欲求」を満たすことが散歩の役割

実はこの「運動」「探査活動」「なわばり活動」の3つの欲求を満たすことが散歩の役割だ、という説があります。

散歩に行くとあちこちのにおいを嗅ぎますが、これがもっともわかりやすい「探査活動」です。

そして「運動」とは、たんなる散歩ではなく、ボールを投げてそれを走って取りに行くなど、もっと大きな体の動きを指します。

都会ではなかなか難しい面もありますが、週末にドッグランに行くなど、あえて体を動かすことをさせてあげないと、犬の本当の欲求は満たせないのです。