「認知機能の低下」が懸念されたら認知症

では、具体的にどのような症状を認知症と呼ぶのだろうか。

あらためて調べてみると、その代表的な診断基準には、世界保健機関が定めたもの(ICD-10)やアメリカ国立老化研究所のNIA-AA基準、アメリカ精神医学会のマニュアル(DSM-5)の3種類がある。いずれも記憶力や認知能力などの低下を基準にしているのだが、その低下の「証拠」を具体的に定めているのがDSM―5だ。