簡易トイレを常備、止水栓の場所を知っておく

このような相談事例をみていると、落とし穴だらけで絶望してしまうかもしれません。ですが大丈夫です。とにかく大事なことは“あわてない”ことです。特に休日や夜間などの場合、すぐに対処しなければと焦ってしまいますが、ひとまず落ち着きましょう。インターネットで情報収集するにしても、焦っているか落ち着いているかで結果が違うものです。

国民生活センターでは、事前に準備をしておくことが大事だとアドバイスしていますが、今、まさにトラブルの渦中にいる人にも役立つアイデアでしょう。トイレのトラブルであれば、防災用の簡易トイレを備えておけば一安心です。水漏れであれば、止水栓の場所と締め方を確認できれば、ゆっくり対処できるでしょう。このようにして、まずは時間を稼ぎます。

自宅で非常用バッグを準備する女性
写真=iStock.com/recep-bg
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おかしいなと感じたら「きっぱりと断る」

とはいえ、いわゆる“悪徳事業者”が出している広告は巧妙であるため、運悪くハズレに当たってしまうこともあるでしょう。そんなときに大事なのは「きっぱりと断る」勇気です。

「このまま放置したら大変なことになる」と不安をあおられ、契約をせかされるかもしれません。けれども、当初想定していた料金とかけ離れた作業を提案されるなど、少しでも違和感を持ったときは作業を断るようにしましょう。

また、「広告と請求額があまりにも違う」「修理箇所が直っていない」など納得できない場合には、後日納得した金額で支払う意思があることを示しつつ、その場での支払いは断りましょう。もし事業者の態度などに身の危険を感じることがあれば、警察に連絡するのも一法です。

見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合、広告等の表示額と実際の請求額が大きく異なる場合などは、特定商取引法の訪問販売によるクーリング・オフ等が適用できる可能性があります。

事業者とトラブルになった場合は受け取った書面や契約の経緯等を整理して、地域の消費生活センターに相談してみましょう。