■エピソード3 自分に合わない考え方・習慣

Aさんは、小さい頃から独創的なアイデアを持っている人です。

しかし、大人になる過程で「出る杭は打たれる」経験をしました。

Aさんは周りから笑われたり、攻撃されたりしたくなかったため、なるべく目立たないよう、周囲の人に合わせる習慣を続けました。

しかし、本来の自分を隠し続けたことでストレスがたまり、頻繁に体調を崩すようになってしまいます。

その後、Aさんはコーチングを通して、自分が本当に大事にしていることは「独創性」だと気づきました。

それからは、周りに合わせて本来の自分を隠す習慣をやめて(手放し)、独創性を活かす趣味を持つようにしたところ、Aさんの体調は徐々によくなり、生きづらさが解消されたといいます。

この3つのエピソードは、一見何のつながりもないように見えますが、ある共通の法則が見えてきます。

不要なものや自分に合わないものを手放すと、スムーズにことが進み、状況が好転したという点です。

逆に、もしこれらの状態を放置して自分に合わないものにしがみついていたら、Aさんのように体調を崩すなど、問題が起こってしまいます。

「物を手放すと人生が好転する」といわれるのは、このような理由からなのです。

手放す基準は「心を豊かにしてくれるかどうか」

それでは何を基準に手放しを行えばよいのでしょうか?

自宅で掃除の準備をしながら立っている成熟した主婦の背面図。
写真=iStock.com/ljubaphoto
※写真はイメージです

たとえば、片付け術として世界的に有名なこんまり®メソッドは、日本だけではなく、アメリカでも圧倒的な支持を得ています。

その理由の一つが、「ときめくかどうか」という手放す基準です。

この「ときめき」が、何かと論理的に考えがちなアメリカ人にとって、直感的で斬新なアイデアだったといわれています。

また、物理的に物が減って家の中がスッキリするだけではなく、「ときめき」を通して、自然と心の整理ができるところも人気の秘密だそうです。

それでは、私たちの心に蓄積している不要な「考え方」や「習慣」はどうすればよいでしょうか?

私が提供しているウェルス・ファイナンシャル・セラピー®では、「心を豊かにしてくれるかどうか」を手放す基準にしています。