書店にあふれている姿勢や歩き方の本は、「美しさ」を目指しています。キレイに見える立ち姿、美しく見せる歩き方を追求しています。でも、私がお話ししてきた姿勢や歩き方は、美しく見えることが目的ではありません。なぜなら私は、健康でないと美しくなれないと思っているからです。
ここで言う「健康」とは、「病気ではない状態」のことではありません。人は誰しも、予期せぬ病気にかかってしまうことはありますし、病気とともに生きていかなければならないこともあります。
私が目指す「健康」とは、体と心が心地よい状態にあり、元気な状態であることです。背中をゆるめ、筋肉への負荷や内臓への負担を減らし、血流やリンパの流れを良くすることで、基礎代謝が上がり、免疫力も上がります。
老廃物の排出がしやすい体質になり、便秘の解消につながります。動かせる筋肉が格段に増えるので、やせやすい体になっていきます。このように、自分の体と心が「心地よい」と思える状態が、健康な状態なのです。健康になると、勝手にキレイになります。美しさは求めるものではなく、結果としてついてくるものなのです。
背中をゆるめれば若々しさが手に入る
若さも同様です。若く見せることを追求するのではなく、健康になることで、結果として若返るのです。自分が心地よい状態を求めることによって、日常のちょっとしたしぐさに軸が生まれ、はつらつとして見えるのです。
「年齢よりも若く見られたい」という欲求は自然なものです。もし見た目を気にしてアンチエイジングにあれこれと投資されているようなら、姿勢と歩き方を改めることにも目を向けてください。
背中をゆるめ、姿勢や歩き方を改めることは、最大のアンチエイジングです。しかも即効性があるのも嬉しいポイントです。