――大きな変化ですね! 我慢が多くて辛くなったりしませんでしたか?
それが、辛いどころかむしろおもしろいと感じました。我慢ばかりだと続かないとわかっていたので、最初から「どうしたら自分が満足できるか?」を意識して行動したんです。自分を律するのではなく、トリックを仕掛けるイメージです。
例えば、食べたいメニューがあるけどカロリーオーバーするという時は、諦めるのではなく、どうしたら油を使わずにおいしく作れるかとか、どうしたら少量でも満足感が得られるかといったことを工夫して作ります。
おなかが空いたら間食もOK。ただし、ゆで卵や茎わかめ、アーモンドフィッシュ、無脂肪ヨーグルトなど、カロリーや栄養価を考慮したものをいくつか用意しておき、その中から選ぶようにしました。
空腹の時はあれが食べたいこれが食べたいと色々浮かぶのですが、いざ目の前に用意されたおやつを食べると、それはそれでおいしいのでおなかも気持ちも満たされるんですよ。欲望に負けて好き勝手食べてしまわないよう、先に環境を整えておく感じです。
会社にゆで卵を持参して給湯室でもぐもぐ食べることもありましたね(笑)。そんなふうに、どうしたら自分の欲求を満たしながら痩せられるかを考えて動いていました。
――結果もついてきましたか?
はい、会う人会う人に「痩せたね!」と言われるのが嬉しくて。その頃には空腹のメカニズムを調べたり、栄養学の本を読んだりして、痩せる仕組みについて人に語れるほどになっていました。
知識がついたことで食の選び方もずいぶん変わり、しっかり食べながらも順調に痩せていきました。ただ、のめり込み過ぎて体重が落ちるペースが早くなり、周りから心配されるようになってしまったんです。そこからは週に一度は好きなものを食べたりして、少しペースを落としました。それでも緩やかに痩せ続け、最終的には約1年で25kg落ちました。
――25kgはすごいですね! どんな変化がありましたか?
体が軽くなったのはもちろん、いつも診てもらっている病院で血液検査をしてみたら、オールAになっていたんです。ダイエットのきっかけとなった血糖値も問題なし。これにはホッとしましたね。長年指摘されてきた脂肪肝も消え、以前感じていたような疲れやすさもなくなりました。お医者さんもびっくりです。
ただ、25kg痩せても膝の痛みが治らなくて……。これは筋肉をつけない限り解決しないとわかったので、筋トレを始めました。最初はパーソナルトレーニングで体の動かし方やマシンの使い方を教わり、現在は週3~4回で24時間ジムにも通っています。その効果もあり、最近は筋肉量がアップして体つきも変化してきています。