家庭内に不和を抱えていたり、不倫をしたりするのも死を早めます。家庭内で常に戦い・緊張を抱えているというのは、交感神経が常に働いている状態です。交感神経が活発だと血圧は上がり、血管は縮み、心臓には負担がかかり……。何もいいことがありません。家庭で穏やかに過ごせるのが、長生きの秘訣です。不倫については、言うまでもありませんね。体にも世間体にもよくないのでやめましょう。

夜型の生活もよくない生活習慣で、ホルモンバランスの乱れを起こします。

体の生命力を一番強くするホルモンに、副腎から分泌されるコルチゾールがあります。これは、分泌量に日内変動があり、朝から夜にかけてだんだんと分泌量が減っていきます。そしてもう1つ、免疫力を高めるリンパ球が関係しています。リンパ球が一番よく働くのは、寝ている間の午前0時から2時といわれています。その間に就寝していないと免疫力が上がらないので、昼夜逆転している人はあらゆる病気にかかりやすくなるというわけです。

同じ5時間寝るのであれば、午前2時に寝て7時に起きるのではなく、午後12時前には床について5時に起きるほうがずっといいです。昔からの知恵である「早起きは三文の得」は、まさにその通りということです。

サウナ習慣と断食で体のバランスを整える

最近はサウナが大ブームになっていますね。サウナは心臓によくないとか、血圧が高い人はやめたほうがよいといった意見も聞きます。しかし、実際は適度なサウナ習慣が心不全の予防に寄与することがわかっています。

心臓の病気が最終段階になると、心臓は血液を送り出す力が弱くなります。そうすると腎血流が低下し、尿の生成量が減少した結果としてむくんだ状態になります。そうすると、利尿剤や強心剤を使って治療しますが、それだけで不十分な場合があります。そういったときに、65度(少し低め)のサウナに15分、週3回入ると状態が改善するという報告があります。これがいわゆる和温療法です。循環器以外の病気でも例えば線維筋痛症やムズムズ病などにも効果があるとされています。

人間は熱で生きています。日本人の体温は1957年に平均36.9度でした。今は、35.8度から36.4度ぐらいなので、65年前と比べて約1度低下しています。体温は1度下がると、免疫力がだいたい30%低下します。逆に1度体温を上げると、数時間は免疫力が4倍から5倍になります。フィンランドでサウナへ入る頻度が週1から週7の人まで調べたところ、頻度が高い人ほどあらゆる病気の罹患率が少ないことがわかりました。私も週に2回サウナに行くようにしています。