昔から言われるように「ながら勉強」は効率が悪かった

どうしてスマホ等を使うと、学力が下がってしまうのでしょうか?

続いて、私たちは勉強中のスマホ使用に目をつけました。人間の脳は、同時に複数の物事を並行して行なう、いわゆるマルチタスクが苦手です。勉強をするときには、勉強一つに集中できる環境を整えることが大切です。

ところが、仙台市の子どもたちの調査結果を解析してみると、驚くべき実態が明らかとなりました。

中学3年生の80%が「ながら勉強」をしている

【図表2】は、勉強中に勉強以外の目的でスマホ等を使用する、いわゆる「ながら勉強」をしている子どもたちの割合を表しています。スマホを持っている子どもたちを対象に解析したところ、なんと半数以上が「ながら勉強」をしていることがわかりました。小5の時点で53.9%、学年が上がるにつれて割合は上がっていき、中1で70.1%、中3になると80.7%が「ながら勉強」をしてしまっているのです。

私が子どものころは、テレビを見ながら勉強する「ながら勉強」が問題視されていました。テレビの場合、基本的にはリビングに置いてあるかと思います。そのため、自分の部屋で勉強をするようにすれば、「ながら勉強」のリスクは簡単に避けられました。しかし、スマホの場合は自分の部屋に持ち込むことができます。持ち込むどころか、机の上に置いた状態で勉強をしている子どもたちすら多く存在します。

「ながら勉強」は子どもたちの学力へどのような影響を与えるでしょうか? 【図表3】は、スマホを持っている子どもたちのうち、「ながら勉強」をする子どもたちと、しない子どもたちの成績を比べた結果を表しています。縦軸にテストの成績、横軸に勉強時間をとっています。