歴史上、重要な転換期に活躍したのが参謀だ。経済が低迷するいま、トップから重宝される人材になるには、何をすべきだろうか。

経済が停滞し、先が見えない現代。そんな混迷期に重みを増すのが参謀の存在である。ふりかえってみれば、歴史の転換期には数々の参謀が活躍している。

代表的なのが戦国時代だ。豊臣秀吉には竹中半兵衛、黒田如水(官兵衛)という、司馬遼太郎が『功名が辻』や『播磨灘物語』で描いた優秀な参謀がいた。徳川家康には天下取りに際し本多正信がいたし、毛利輝元には小早川隆景、上杉景勝には直江兼続である。

一方、参謀不在だったのが織田信長とナポレオン一世だ。天才であるがゆえに参謀を使えなかったといえる。頭脳は自分だけ、部下は手足としか考えられなかったのである。そのために、信長の頭から肝心な近衛部隊をつくることが抜け落ち、本能寺の変に遭うという信じられない失敗を犯した。ナポレオン一世もロシア侵攻で惨敗。天才型のワンマンリーダーが何もかも一人で決めると、盲点が生じるものだ。たとえ無駄だと思っても、参謀やブレーンは持つべきであろう。

(小山唯史=構成 早川智哉=撮影)