「ウンコを漏らした話」

現在、私はニコ生(ニコニコ生放送)の「百田尚樹チャンネル」という番組で、生放送で喋っているのですが、そこでやたらと受けた話がありました。それは私が大人になってウンコを漏らしたという話です。最初はそんな話をするつもりはなかったのですが、ニコ生というのは、見ている人がリアルにコメントを送ることができます。たまたま「探偵! ナイトスクープ」という番組(私が構成を担当)の中で「男はウンコを漏らしたことがある?」という街頭インタビューをしたことがあるという話をした時、視聴者から「百田さんはあるの?」と訊かれたので、「何度もある」と答えると、「その話をして」と言われ、してしまったというわけです。

それはこういう話です。

私が40歳の時です。たまたま親戚に不幸があって、葬式に出席しました。その頃、私はいつもだらしない服装をしていました。ズボンは腰のところにゴムが入ったもので、ベルトなんかしたことがありませんでした。足もともサンダルです。そんな私がその日は礼服を着ていたわけですが、そんな日は1年に1、2度あるかどうかです。

腰に引っ掛かってズボンが下ろせない…

夕方、葬式の帰りに車を運転していると、急激に腹の調子が悪くなりました。このままでは漏らしてしまうと焦りましたが、しばらく走ると、大型ショッピングモールが見つかりました。私は駐車場に車を入れると、必死で店の中に入りました。もうその時は、いつ漏れてもおかしくないという状態でした。

1階のトイレに入ろうとすると、そこには女性トイレしかありませんでした。今にして思えば、そこに入るべきでした。緊急避難ですから許されたと思います。

私は死ぬような思いで階段をゆっくりと上り、2階のトイレに行きました。運のいいことに個室が1つ空いていました。ところが、私の嫌いな和式です。でも不満を言っている場合ではありません。便意はもう限界です。

私はすぐさま個室に入り、ズボンを脱ごうとしましたが、腰の部分で引っかかってしまいました。あまりにも焦っていたため、普段穿いているゴムのズボンと勘違いしていたのです。

ズボンを脱ぎかけたと同時に緩めていた肛門に、もう1度渾こん身の力を込め、大急ぎでベルトを外しました。そして今度こそ、と思い切ってズボンを脱ごうとすると、またしても腰のところに引っかかったのです。思わず、「わー!」と叫んだ気もします。