回顧録とドキュメンタリー番組が空前の大ヒット

小室眞子さんと圭さんがハリー王子とメーガン妃のように、ネットフリックス(Netflix)に出たり、回顧録を出版したりする日が来るのだろうか。

ヘンリー英王子(右)と妻のメーガン妃(=2022年12月7日、アメリカ・ニューヨーク)
写真=AFP/時事通信フォト
ヘンリー英王子(右)と妻のメーガン妃(=2022年12月7日、アメリカ・ニューヨーク)

私は、その可能性は十分にあると思っている。

なぜなら、ハリー&メーガンが批判しているのは、一貫して、英国王室の閉鎖性と大衆紙を含めたメディアがパパラッチを使って、メーガン妃のプライバシーを暴きたて、記事を捏造ねつぞうしてきたことに対してだからである。

眞子さんと圭さんもメディアには相当な不信感を持っているはずだから、いいたいことは山ほどあると思う。

英国王室を離脱したハリー王子が上梓した自伝『Spare』が発売され、ものすごい勢いで売れているという。発売初日、全世界で143万部が売れ、この手のジャンルでは空前のベストセラーになっていると報じられている。

昨年暮れにはNetflixで2人をインタビューした『ハリー&メーガン』(エピソード1~6)が放送され、公開第1週目は、Netflixのドキュメンタリー番組としてはこれまでで最多の視聴者数を獲得したそうである。

本の印税は2000万ドル、Netflixの出演料は1億ドルといわれているようだ。

私は、『Spare』を真っ先に買って、共感を持って読んだのは眞子さん夫妻ではないか。そんな“妄想”を抱いている。

私は英語が不得手で『Spare』は未読だから、週刊新潮(1月19日号)とCNN日本語版(1月10日18:58)から紹介してみよう。

「予備」でしかない次男としての悲哀がテーマ

新潮によれば、タイトルの『Spare』というのは、ハリー王子を出産したダイアナ妃に、夫であるチャールズ皇太子(当時)が「後継者(ウィリアム)とスペアまで産まれて、任務は完了だ」と声をかけたということからきているそうだ。常に「予備」でしかない次男としての悲哀や懊悩が、この本の中に流れている通奏低音だという。

新潮で英国在住のジャーナリストが、「王室との間に拭い難い禍根を残す内容であることに驚きました」といっている。

「中でも目を引いたのは2019年、兄のウィリアム王子がヘンリー王子の自宅を訪れた際、メーガン妃を『不躾』『気難しい』などと批判したことから喧嘩になり、兄が弟につかみかかって床に押し倒したという記述。この時ヘンリー王子は背中に傷を負い、兄は『メグ(メーガン妃)に言う必要はない』と言い残して帰っていったというのです」