要点を強調する

Voicyで人気のあるパーソナリティの多くが意識しているのが、「要点を強調する」ということです。

プレゼンテーションのスライドやブログ記事を作るときには、何が要点なのかをまとめるはずです。特に強調したい部分は、フォントを大きくしたり、色を変えたりするでしょう。

プレゼンのスライドやブログ記事では当たり前のようにしていることなのに、なぜか会話の中で、それを実践している人はあまりいません。

多くの人が、会話ではあまり抑揚をつけず、まとめやポイントを明確にしないまま、言葉を続けてしまっています。

僕は以前、アメリカに住んでいましたが、アメリカ人は身振り手振りや表情で、どこが会話の大事なポイントなのかをしっかりと伝えてくれます。一方で、日本人は極端に会話の中の強弱が少ない傾向にあります。

「結局、言いたいことは」とか、「今日、みなさんにお願いしたいことは2つです」「本当はここが伝えたいんですが」など、話の中で「ここだけは理解してもらいたい」という部分を話し手が強調すると、聞き手にとって助かります。

Voicyの人気パーソナリティであり、『1分で話せ』というベストセラーの著者でもある伊藤羊一さんは、特に要点を強調することを大事にしています。

伊藤さんのVoicy番組「明日からの元気の源になる話」でも、要点を強調する話し方が多数、実践されています。

聞き手が常に話し手に集中するのは大変です。たとえ話に自信がなくとも、せめて要点を強調して届けるように工夫してみてください。

自分の目線だけで伝えると分かりにくい

自分の話をうまく理解してもらえず、聞き手がしっくりきていない顔をしていて困ったことはありませんか。

話のうまい人と下手な人では、伝えたいメッセージを聞き手に理解してもらえる度合いに大きな差が生まれています。大きな原因は、話し手が自分の目線でメッセージを伝えていることにあります。

人はそれぞれ、考え方や知識、経験が違います。それにもかかわらず、話すのが下手な人は、自分の目線からしか話ができません。

例えるなら、電話で道案内しているのに、「そこを右!」などと伝えているようなものです。「そこ」がどこなのか、どちらに向いて右に進むのか、言葉だけでは分かりません。

また「すごく大きな話が来て……」と言われても、何がすごいのか、大きいとは人数のことか金額のことか、話とは仕事の受注なのか、それとも単なるうわさなのか、聞き手にはさっぱり分かりません。