ミックスルーツだけでなく今後は移民選手が台頭する?

日本でも国際結婚が増えている。厚生労働省の調査によると、「夫妻の一方が外国籍」の婚姻総数は1970年に5546件(全体の0.5%)だったが、年々増加。2006年に4万4701件(全体の6.1%)となった。その後は落ち着き、2013~2019年は2万件ちょっと(全体の3.5%ほど)になっている。

父母の国籍別にみた出生数は、「父母の一方が外国」が2007年以降2万人台前半で推移。新生児全体の約50人に1人がミックスルーツということになる(ただし中国、韓国・朝鮮の割合が大きく、4割ほどを占めている)。

美しい花嫁が彼女の新郎と一緒に
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そして、見た目を理由にイジメや差別を受けた経験のあるミックスルーツは少なくない。これは日本だけの問題ではないようだ。筆者の知り合いにフランス人と結婚した日本人女性Aがいる。フランスで男児Bを産んで生活をしているが、フランスでもミックスルーツがいじめられることがあるという。

アジア系のミックスルーツは、「シノワ」(フランス語で中国風という意味)と呼ばれて、下に見られることがあるが、B君は「ジャポネ」と反発。ピカチュウ、ニンテンドーなど“日本産”をアピールして、マウントを取っているようだ。

Aさんによると、これまでのミックスルーツの名称だった「ハーフ」を嫌がる人もいるという。「自分は半分ではない(一人前だ)」という意識があるからだ。ハーフといっても、さまざまなバリエーションがあるため、「ミックス」や「ミックスルーツ」という表現が現代的のような気がしている。

階層社会が残るフランスでは移民の現実は厳しく、人生で“一発逆転”できるのがスポーツで活躍することだ。そのためサッカーだけでなく、伝統的に強い柔道でもアフリカ系選手の活躍が目立っている。

Aさんによると、フランス人は移民やミックスに対して、冷ややかな目を向ける者もいるが、スポーツの「フランス代表選手」は出生のルーツに関係なく、おおいに応援するという。