最低限押さえておきたいIT用語を、コミカルなストーリー仕立てで解説する。
※主な登場人物
藤井君/おっちょこちょいで新しもの好きの若者。山田部長の部下。
山田部長/凸凹食品株式会社のおとぼけ営業部長。IT系はものすごく苦手。
木村君/凸凹食品のシステム担当者。
山田部長が開口一番、リーマンショック以降、財務状況が厳しくなっていると切り出した。
「実は、残念なことに、7月末に大阪支社の閉鎖が決まった。新製品の『ホット冷やし中華』の発表も控えているので、支社閉鎖は6月に発表する」部長の話も上の空で、藤井君はテーブルの下で携帯片手に「販売戦略会議なう。ホット冷やし中華なんて企画、本当に売れるのか」とか「ついに大阪支社閉鎖。これで飛ばされることもなくなりラッキー」などとツイッターでつぶやいている。思ったことをサッと発言できて、藤井君にはストレス解消のいいオモチャだ。
なう/英語のNowが由来のネット流行り言葉。ツイッターで発言する際、自分の現時点の居場所や行動内容を伝える目印として「東京駅なう」「会議なう」「不倫中なう」などと使う。
予算減は広告費も例外ではなく、発売したばかりの「スイーツラーメンいちご味」の広告も打てない。
「ソーシャルメディアを活用してはどうでしょうか」
ソーシャルメディア/ソーシャルは「人々の交流」「人と人のつながり」といった意味で、ソーシャルメディアは「人々の交流を軸とした情報伝達媒体」である。利用者自らが不特定多数に向けて情報を発信し、不特定多数の受け手もまた発信者に返事をしたり、交流したりすることでコミュニケーションが行われるメディア。情報の送り手と受け手の明確な区別がない。平たく言えば、不特定多数がネットワーク上で展開する口コミ的コミュニケーションだ。ツイッターやブログ、ミクシィなどのSNS、YouTubeなどの動画投稿サイトをはじめ、多岐にわたる。
藤井君が昨日覚えたばかりの話題を駆使して提案した。