外国人記者「高齢者が多いのはなぜ?」

具体的には、「デモの主張は社会的に偏ったものである」と20代の60%が感じているのに対して、60代は30%に留まっている。それよりもっと踏み込んで「デモは社会全体に迷惑をかけている」と感じているのは20~30代の50%だったが、50代は40%、60代は30%となっている。

実際、この調査を裏付けるような現象は現代日本のいたるところで見ることができる。例えば、2011年に起きた世界的な貧困へのデモでは、アメリカなど先進国で数千人単位のデモが起きたが、日本では呼びかけても100名程度だった。

つい最近も日本外国特派員協会(FCCJ)で国葬に反対する団体に対して外国人記者から、「高齢者が多く若者が少ないのはなぜか」という質問が飛んだほどだ。

※弁護士ドットコムニュース:「国葬反対デモは高齢者ばかり」外国人記者から厳しい質問、呼びかけ人はどう答えた?

「座り込みで迷惑をかけるのはカッコ悪い」

では、なぜこんなにも若者はデモや抗議という社会運動にアレルギーがあるのか。ひとつには、「意味がない」「無駄なこと」と感じている人が多いことだ。日本財団が2022年に日中韓米英印の6カ国で実施した「18歳意識調査」では、日本は「自分で国や社会を変えられると思う」人が26.9%しかいなかった。他の5カ国では約78〜50%となっている。

今回、子どもたちのスターである、ひろゆき氏が基地反対運動や左派文化人たちを「論破」したことで、このような若者の「無力感」はもっと進んでいくのではないか。

マスコミは、基地反対運動は盛り上がっているように報じているけれど、“僕らのヒーロー”ひろゆき氏が現地で暴いたように、実際は、「誇張」や「嘘」によって、自分たちの活動の成果を過大にアピールしている。

やっぱり、国が決めたことに個人が歯向かったり、デモとか座り込みで社会を変えるなんてことは、できるわけがないのだ。国や社会が決めたルールには「ハイハイ」と黙って大人しく従っていた方が賢い生き方だ――。そんな「羊のように従順な若者」が増えていくのではないか。