チャールズ国王は人の話を聞きすぎる
将来の国王を厳しく鍛えようと愛情を注いだフィリップ殿下と、感情的な距離を置いたエリザベス女王の子育ては新国王の性格形成に複雑な影を落としたと言われている。英名門ケンブリッジ大学を卒業後、新国王は環境、建築、社会改革など、生涯にわたって情熱を注ぐことになる活動に関心を持つようになる。チャールズ国王は経営手腕にも優れている。
しかし閣僚に書簡を送る癖があるとも囁かれる。英紙タイムズの王室担当記者バレンタイン・ロウ氏の新著『廷臣 王冠の裏に隠された権力』によると、チャールズ国王は「激しい気性と強烈な職業倫理」を持っている。ロウ氏は「彼は誰に耳を傾けるべきかを常に正しく判断しているわけではない。彼は人の呪文にひっかかる」と指摘している。
人に怒りを向けることはほとんどないものの、瞬間湯沸かし器のように短気を起こすこともある。使命感が強く、自分に満足することがない反面、要求の多い上司とされる。週7日いつ何時、スタッフに電話がかかってくるか分からない。国王は有名人から起業家まで「外部アドバイザー」からの提案にオープンで、それが裏目に出て問題になる恐れもあるという。
「良い君主になる」「ならない」が32%で拮抗
世論調査会社ユーガブによると、エリザベス女王について「非常に良い仕事をした」と評価した人は58%、「かなり良い仕事をした」は24%と高い数字を誇った。これに対してチャールズ国王は「良い君主になる」「ならない」がいずれも32%で拮抗している。
王族支持率では(1)キャサリン妃68%(2)ウィリアム王子66%(3)アン王女53%(4)ザラ・ティンダルさん(アン王女の長女)49%と続く。チャールズ国王は5位の42%、カミラ王妃は6位の40%にとどまる。
チャールズ国王は即位するに相応しいとの回答は34%で、ウィリアム皇太子が即位すべきだという声の37%を下回っている。カミラ夫人が「王妃(クイーン・コンソート)」になることに賛成する英国人に至ってはわずか20%だ。「妃(プリンセス・コンソート)」を名乗るべきだという声が約2倍の39%もある。