2022年上半期(1月~6月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった記事ベスト5をお届けします。老後部門の第5位は――。(初公開日 2022年4月12日)
これから日本人の老後はどうなるのか。不動産プロデューサーの牧野知弘さんは「大量相続で家が余るようになれば、高齢者もワンルームマンションを借りられるようになる。相続税を払えず、自宅を追われた『相続難民』の住まいになるかもしれない」という。ジャーナリストの河合雅司さんとの対談をまとめた『2030年の東京』(祥伝社新書)より、一部を紹介する――。
透明なカーテンで窓越しに見える引退した男性のシルエット
写真=iStock.com/Yaraslau Saulevich
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老後資金が足りない人がすぐにできる自衛手段

【河合】もし老後資金が足りなければ、自衛手段を講じなければなりません。それは主に三つあります。①働けるうちは働くこと、②可能な人は資産運用すること、③自分でできることを増やして家計支出を抑えること――です。このうち、誰もがすぐにできるのは③です。

どんなことでも業者や他人に依頼すれば、サービス料を取られます。収入が少なくなった高齢期にこうした手数料が積み重なると家計を圧迫します。しかしながら、若いうちからさまざまな経験を積んで自分でできることを増やしておけば、無駄な出費は減らせます。さらに私が勧めているのが、「スキルの交換」です。