前回よりトーンダウン必至のフジ

フジテレビ系は『Live選挙サンデー』(19時58分~25時55分)で、昨秋と放送時間は同じ。大きな変化としては、宮根誠司の相棒が加藤綾子から宮司愛海に変わったことが挙げられる。これは今秋に『Live News イット!』のメインキャスターが加藤から宮司に変更することの前倒し起用だろう。

一方で他の主な出演者は、開票速報キャスターの榎並大二郎と三田友梨佳、ゲスト・解説の古市憲寿、井上咲楽、反町理は変わらず、昨秋からは橋下徹が政治部長の松山俊行に変わっただけ。この変更は特定政党への批判的な発言が物議を醸したことが影響しているのか。しかし、他局とは異なり、わざわざ「他大物ゲスト」と公表しているだけに、それなりのサプライズ出演がありそうだ。

やはり目玉は「宮根と政治家たちの本音トーク」であり、昨秋は宮根と橋下がバチバチのケンカムードを漂わせていたが、今回はトーンダウン必至。独特な視点で忖度せずに語る古市と、政治家と選挙マニアの井上らがどう差別化していくのか。

「池上無双」を民放各局が踏襲するワケ

そして最後にもう1つ紹介しておきたいのが、ABEMAの『ABEMA Prime 参院選特番2022』。大枠の放送内容は民放各局と変わらないだけに、注目は「EXITがどんなMCをするのか」の一点に尽きるだろう。

同特番はメインビジュアルに「史上最もチャラい参院選特番」と掲げているほか、兼近大樹が「知らない人の立ち位置でやる」と宣言。『ABEMA Prime』のMC経験があるため、知識はそれなりに豊富なはずだが、あえて道化に徹するという。

そんな道化のスタンスで臨めることが彼らの強みであり、政治家たちにとっては意外に鋭い質問やツッコミとなるかもしれない。兼近は「爆笑問題の太田さんを超える炎上をしたいなと思います」とも語っていたが、礼儀正しい人柄だけにその可能性は低そうだ。