市場を「点」でなく「線/面」でとらえる
つまり、「株式投資で生き残る」とは、極限までミスショットを減らすことにつきます。そのためには、チャンスもリスクも、「点」で見てはいけません。瞬間という「点」で見るのではなく、時間の経過という横軸を設けた「線」で観察し、市場全体の波の強弱も加えた「面」で動きを捉えるわけです。
株式市場のパターンや歪みを利用するのも、市場を点ではなく線と面で捉えるためです。それが、私たち個人投資家が勝つためのトレード手法になります。
歴史的な大暴落には法則性がある
最後に、緊急時への備えについて記しておきます。
「ヒンデンブルグオーメン」をご存じでしょうか? 米国の物理数学者ジム・ミーカによって考案された、再現性の高いテクニカル指標の1つで、これだけが珍しく“暴落の予兆”を捉えます。
大ヒット映画のタイトルにもなった「オーメン」は、「よくないことが起こる前兆」という意味です。日本語では「ヒンデンブルグの予兆」と呼ばれています。ダウやS&P500など、米国株式市場の株価暴落の前兆を示す指数として知られているため、ヒンデンブルグオーメンが点灯すると、暴落アラートとして多くのニュースサイトでも話題になります。
ヒンデンブルグオーメンが点灯すると、具体的には、次に示す3つのいずれかが起こると言われています。
【ヒンデンブルグオーメン点灯で警戒すべき3つのこと】
1)77%の確率で、NYダウが5%以上下落
2)パニック売りになる確率41%
3)重大なクラッシュとなる確率24%
1)77%の確率で、NYダウが5%以上下落
2)パニック売りになる確率41%
3)重大なクラッシュとなる確率24%
一見すると、身震いしそうなすごい数値です。
米国株式市場のデータに基づいて判断され、具体的には次の4条件で判断されて点灯となります。
条件1:ニューヨーク証券取引所(NYSE)での52週高値更新銘柄と安値更新銘柄の数が、ともにその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
条件2:NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている
条件3:短期的な騰勢を示すマクラレン・オシレーターの値がマイナス
条件4:高値更新銘柄数が安値更新銘柄数の2倍を超えない
条件2:NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている
条件3:短期的な騰勢を示すマクラレン・オシレーターの値がマイナス
条件4:高値更新銘柄数が安値更新銘柄数の2倍を超えない