世界中で“石炭の争奪戦”が激化している

6月に入り、中国では猛暑によって河南省などで電力の需要が急増し、電力の供給不安が高まっている。昨年9月、中国では石炭の不足などによって電力の供給が落ち込み、経済に大きな制約が生じた。習近平政権は脱炭素に対応するために削減した石炭生産を再開し、輸入も増やした。

中国の習近平国家主席(=2022年3月11日、中国・北京)
写真=AFP/時事通信フォト
中国の習近平国家主席(=2022年3月11日、中国・北京)

それでも電力供給の不安解消は容易ではない。わが国でも液化天然ガスなどの価格上昇と円安の影響によって電力価格は上昇し、事態の厳しさは増している。