最上級のサービスを提供する高級ブティックや一流ホテルで、「特別扱い」を受けるにはどうすればいいのか。元シャネル販売員でマナー講師の朝倉みや子さんは「特別扱いを受けるには、3つの基準を満たすことだ」という――。
※本稿は、朝倉みや子『女性は「透明感」で人生が変わる 「実力以上」に見られる「クラス感」のつくりかた』(WAVE出版)の一部を再編集したものです。
なぜ、高価な物を身につけずに大切な顧客だと思われるのか
以前ハワイに旅行したとき、某高級ブランドで特別な対応を受けたことがあります。
買いたいと思っていた財布を見ているうちに、対応してくれたお店の方と話がどんどん弾み、ほかにもいろいろな品物を見せてもらったのです。
そして、何気なく、
「そう言えば、○○の◯◯素材のバッグ(とってもレアな品物)はありますか?」
と聞いたところ、
「ありますよ!」
という嬉しい返事。
(え~~!)
日本のブティックでは、実際にお目にかかることのない幻の品物なのに!
しかも一見さんの私に、その方はうやうやしくバッグを持ってきてくださって、コーディネートの提案をしたり、店内のほかのアイテムのレア物を紹介してくれたりと、とても丁寧な対応をしてくれたのです。
初めてのお客さまを大切な顧客のように案内して、特別な品物を丁寧に見せてくれる。
──これは海外ではなかなかない話。結局、そのとんでもなくレアなバッグは、値段もとんでもなく“素敵”だったため、思わず買いそうになったところを、主人に、
「冷静になるように!」
と、たしなめられ、購入しませんでした。当初の目的の財布も、希望の色がなく、諦めたのです。
それでも、最後に担当してくださったお店の方からは、
「素敵な方に接客できて光栄です。また何かご希望のものがあるときは、ぜひ担当させてください。旅行に合わせてメールをくだされば、商品の状況も確認できますので」
と言ってもらい、名刺を受け取ることに。
私は、見るからに高価な物は身につけていなかったので、主人からも、
「どうしてあんなふうに顧客扱いをされたの?」
とビックリされました。