1週間に最低3回は「無買デー」を設ける

FPというお金の専門職に就いておきながら、実は困窮していたり、借金まみれでは、さすがにお客さまからの信用はガタ落ちでしょう。といっても、タワーマンションに住んで、ブランド品に身を固め、高級車を乗り回すといったリッチな生活をしているわけでもなく、私自身、自分の価値観や身の丈に合った生活を心がけています。

「食」に関しても、こだわりはあまりないタイプ。外食はほとんどせず、デパ地下や高級スーパーなどで食材やお惣菜を買ったりすることもありません。近所のスーパーなどで済ませます。

少し違う点があるとすれば、「買い物の回数は極力減らす」というマイルールがあることでしょうか。コロナ禍で外出自粛が推奨されたこともあり、1週間に最低3回は「無買デー」を設け、家計簿をつける手間と時間を節約しています。

また、基本的に、買い物には、車でなくママチャリで行きます。両手はハンドルを持った手でふさがるため、必然的にカゴの中に入る量しか買い物できません。肉や野菜、牛乳、卵といった必要最低限の食材をカゴに入れると、もうジュースやお菓子など嗜好品が入る余地はなく、無駄遣いも抑えられます。ガソリン代も節約できるし、運動にもなって、まさに一石二鳥です。

買い物かごを持つ女性の手元
写真=iStock.com/Moyo Studio
※写真はイメージです

節約で浮いた分を運用してお金がお金を生むシステムを

では、そうして浮いたお金をどうしているのか。節約の結果、月々の予算のうち手元に残ったお金を他のものに消費しても良いのですが、お勧めするのは、手元に残ったお金をできるだけ増やしてそれを運用することです。

仮に、1万円を年5%で複利運用すると、翌年には1万500円、翌々年には1万1025円、10年後には1万6288円と、利子が利子を生むことで段階的にお金が増えていきます。

「複利こそ人類最大の発見である」というのはアインシュタインの言葉ですが、この低金利時代に、複利をさらに強固にするためには、できるだけ多く元本を増やすことが重要。モノを買いたければ、そこから得た収益(配当や譲渡益)でまかなえば良いのです。元本に手をつけなければ、継続的に一定の収益が得られます。