保険会社の営業職員だと他社の商品と比較できない

では、いったい誰に相談をすればいいのでしょう? もっとも多いのが生命保険会社の営業職員です。

生命保険文化センターの調査によると、保険の加入経路は55.9%が保険会社の営業職員です。やはり対面による相談が安心できるのでしょうね。

では、営業職員から加入するのは、いいのかというと、お勧めできる相談者ではありません。

なぜなら、保険会社の営業職員は、自社製品しか販売できません。他の商品と比較することができないからです。商品の比較をせずに契約をするというのは軽率だと思いませんか?

また、営業職員はいろいろと親切に説明をしてくれるかもしれませんが、それは営業のためです。親切な営業職員だからといって、義理で保険契約をするのは、待ってください。保険の総額を考えると数百万円、数千万円という商品です。義理で契約するにしては高額な商品なのですよ。

偽物のビジネスマンが背後に仮面を隠している
写真=iStock.com/Pitiphothivichit
※写真はイメージです

無料相談は保険を売るのが目的です

では、数社の保険会社と契約できる乗合代理店では、どうでしょうか?

乗合代理店とは、保険の無料相談ということで、駅前とかショッピングセンターの中にある来店型の保険代理店です。たしかに数社の保険会社の商品から選んでくれてオススメの2〜3商品を提案してくれます。無料で相談できるのでいいのかと言うと、そうではありません。その理由は「無料」というところです。

「無料」だといってもボランティアで相談にのってくれるわけでありません。結局は保険の販売が目的です。保険を販売すると保険会社から手数料を受け取ることができます。それが店の売り上げですし、給料につながっていきます。つまり保険代理店のクライアントは、お客ではなく保険会社なのです。

ですので、販売側としては手数料の高い商品を中心に勧めたいのが心情です。または、「この人には保険は必要がないかな」と思っても、「保険は必要ありません」とは、言わないはずです。最終目的は保険を販売することなのですから。