不用品7「保存容器」

保存容器の代表格といえばタッパー。これまで何度もタッパーに空間を占領されたタッパー御殿にお邪魔してきました。

今捨てる。今度捨てる。いつか捨てる。

そう言いながら、お皿に食べ残した少しばかりのお料理をタッパー容器に移す。それを冷蔵庫に収めておしまい。

いつ食べるのでしょうか。

3日間ほど冷やしてから捨てるのか。1週間ほど保存したつもりになってそこから捨てるのか。2カ月くらい凍らしてから捨てるのか。何カ月も冷凍したままにして忘れてしまうのか。結局、食べることはないのです。

今捨てるのも、今度捨てるのも、いつか捨てるのも、捨てることに変わりはありません。とはいえ、今捨てることのなんと難しいことでしょう。でもこれは、捨てることの後ろめたさの先送りなのです。

プラスチック製の食品の収納箱を積み上げ
写真=iStock.com/RapidEye
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かくいう私も人のことは責められません。コロナ籠城生活で、保存容器がどんどん増えていったのです。空っぽの保存容器の保管場所は冷蔵庫、と決めたはずが、棚にも保存容器が積まれていました。なんだか必要な気になっていましたが、すっぱり断捨離。もう家にこもってなどいません。食べたいものはすぐに買えますからね。

そして保存容器は中サイズを4つ、小サイズを4つに絞り込みを。足りなければ保存袋でも問題なし。容器はカタチのあるものですから、捨てる心の痛みはどうしてもあります。もちろん私にもあります。痛みを覚えつつも、思いきって捨てるだけ。一緒にがんばりましょう。

不用品8「試供品」

洗面所の引き出しを開けると、いつもらったかも定かではない試供品が出てくる、出てくる。購入した化粧品についてきただろうモノ。なんとなくなだれ込んできてしまったモノ。

「断捨離の基本」をおさらいすると、断捨離の「断」は、なだれ込むモノを「断」つ、でしたね。モノが勝手に家の中に歩いて入ってくることはないはずですが、最近はネットで買うとセットでサンプルがついてくることもあり、「断」の難しい場面もあります。

ならば、「捨」を。それをすることなく、「とりあえずとっておこう」とするため、引き出しが保留グッズでいっぱいになるのです。

「とりあえずとっておく」ことは、そこに意図・意思が働いていないということ。思考・感覚・感性が鈍っているということです。

こうした「とりあえず」を続けていると、「とりあえず」=妥協のモノ、コト、ヒト(人間関係)に囲まれていくことになります。つまり妥協の人生が待っているのです。

ちょっと大げさ? いいえ、そんなことはありません。

断捨離では、日常の小さなモノで、思考・感覚・感性を働かせるトレーニングをしているのです。そうすれば、いざ大きなモノ、コト、ヒトに対しても、いい選択・決断ができるのです。ちゃんとつながっているんですよ。