着信しなくても、それほど困らない
「電話会社の電話に着信できない」というのは重大障害に思えます。それにもかかわらず、この問題が公表も報道もされていない理由を先に考えてみたいと思います。
ひとつ気づいたことは、昔と違って携帯電話が着信しなくてもそれほど困らないのです。私の楽天モバイルのiPhoneは音声通話が着信しないことがあると周知されていれば、相手はSMSかメール、LINEなどでメッセージを送ってくれるわけで、こちらから折り返しの対応もできます。
その一方で、飛び込みの電話がかかってこないのは意外と居心地がいいものです。仕事中に突然電話がかかってくると、そこで仕事が止まります。確かに楽天モバイルに切り替えてからそのストレスが減りました。
私の仕事の場合、飛び込みで電話がかかってくるのは主にマスメディアからです。何か経済事件が起きたときに「コメントをいただけませんか?」と電話がかかってきて、そこで仕事が止まります。もちろん取材謝礼はいただけるので合計すれば毎月一回、高級フレンチに出掛けるぐらいの臨時収入にはなりますが、電話がかかってこないことで困るのはそれがなくなるくらいです。
「気づいていないユーザー」が多いのではないか
もうひとつ気づいたことは、かなりの数のiPhoneユーザーがこのことを把握していない可能性です。着信履歴が残らないので電話がかかってきたことに気づかない。でもLINEで用件は済んでいるので困らない。そもそも障害がおきていることに気づかないわけです。
11月25日、前述のように私は楽天モバイルの報道関係者向けの問い合わせ窓口のメールアドレスから、広報部に以下の質問を送りました。
①着信ができないという障害はどれくらいの規模で発生しているのか?
②着信ができない障害がおきていることを、なぜ販売ページでは告知せずにiPhoneの販売を続けているのか?
2週間ほどたった12月10日、広報部から以下の回答をいただきました。
①お客様からのお問い合わせ件数等については、回答を控えさせていただきます。
②お問い合わせいただいている事象については、お客様のご利用状況やご利用されている環境をお伺いしながら、対処方法についてご案内しております。