老後は年金がなければ生きていけない
現在、老後の生活は、ほぼ年金に頼っている方が一般的です。厚生労働省の調査によると、約半数以上の方が、年金の収入だけで生活をしています。もし、年金がなければ、生活を維持することもできなくなってしまいます。
もちろん、潤沢に資産を持っていれば年金に頼らずとも生活できますが、そういう人はごく少数です。大半の人にとって、年金が大きな収入源になることは間違いありません。年金なしでは生活が成り立たないと言ってもいいでしょう。
しかし、「年金が大事ですよ」とお話しすると、こんな意見を言う方がいます。
「大丈夫! 私はそんなに長生きしないつもりだから」
残念ながら、その読みははかない希望に過ぎません。
希望よりも長すぎる寿命が待っている
「いつまで生きたいか?」というアンケート調査がありました。それによると、希望の寿命は77.1歳です。
男性の平均寿命は81歳。つまり半分の人は81歳まで生きるわけです。女性はさらに長く、87歳です。しかも、平均寿命は延び続けています。いま50歳の人が80歳になるころには、平均寿命は90歳近くまで延びているかもしれません。そう考えると、早死にする確率はいっそう低くなります。
「早死にするから大丈夫!」が、いかにあてにならないかおわかりいただけるでしょう。
年金の受給額が少ない、おまけに老後資金も心許ない状況であれば、老骨にむち打って仕事を続けざるをえないのです。あなたが50歳なら、あと20年以上働く計算になります。想像するとうんざりしてしまうでしょうが、これが現実です。