国民年金保険料の未納は約3割

会社員や公務員は、さらに厚生年金にも加入しています。こちらからは老齢厚生年金が出ます。国民年金というベースの上に厚生年金が乗っている、2階建てのイメージです。

年金の加入者は、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3つに分類されます。第1号被保険者は、自営業やフリーランスです。学生やフリーターもここに含まれます。第2号被保険者は、会社員や公務員を指します。第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養されている配偶者です。

じつは、国民年金保険料を支払っていない人が約3割います。といっても、この未納者は国民年金だけの話です。会社員や公務員は給料から天引きされますから、未納者はほぼいません。一方、第1号被保険者は自分で保険料を納めます。彼らのうちの約3割が未納になっているのです。全体で見ると、未納者は2%くらいになります。

もし、あなたが国民年金の未納者だとしたら、すぐに納付手続きをするよう強く勧めます。でないと、老後の生活に大きく響きます。

電卓片手に家計簿をつける女性の手元
写真=iStock.com/Olga Shumitskaya
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年金なしで、長期の老後をどう過ごす?

「年金に頼って、本当に大丈夫なの?」と不安を感じる人は多いようです。私が年金の繰下げ受給をお勧めする記事をニュースサイトで書くと、「年金制度なんてあてにならない。ダマされるな」などというコメントが返ってきたりもします。

では、お尋ねします。「年金なしで、どうやって老後を暮らすのですか」

65歳まで働いたとして、その後の生活費はどう工面します? さらに働き続けるのでしょうか。70歳、80歳、それとも90歳まで働きますか。冗談みたいに聞こえますが、けっして大げさな話ではないのです。