年収750万円と年収1500万円の年金額は?

ではここで、年収750万円の人と年収1500万円の人の65歳時点のおおよその年金額をチェックしてみましょう。23歳から60歳までの38年間にわたって厚生年金に加入した場合(国民年金は40年間加入したものとする)の公的年金の年額合計は、図表1のとおりです。なお、比較のために、年収400万円・500万円・600万円の場合の年金額も記載しました。

38年間厚生年金に加入したときの年収別65歳時点の年金額
筆者作成

国民年金は40年間納めれば満額の金額をもらえるのは誰でも同じですが、厚生年金の金額は年収が上がるほど増えていることがわかります。

年収400万円の場合、公的年金の合計額は年163万円です。これが年収500万円になると、合計額は年180.5万円と、17.5万円アップします。月額に換算すると1.4万円ほどの差があります。しかし、年収750万円の場合の公的年金の合計額は233万円なのに対し、年収が倍の年収1500万円になっても公的年金の合計額は240.5万円と、7.5万円しか増えていません。月額に換算すると、わずか6000円しか違わないのです。

年金手帳とお札
写真=iStock.com/itasun
※写真はイメージです

もらえる厚生年金の金額は「納める厚生年金保険料」に基づく

会社員・公務員がもらえる厚生年金の計算式は、おおまかにいうと「平均年収÷12×0.005481×厚生年金の加入月数」です。この平均年収の数字には、1円単位でいちいちすべて計算するのではなく、「標準報酬月額」という数字を当てはめて計算します。