集中力を上げるにはどうすればいいのか。作業療法士の菅原洋平さんは「指サックをつけるといい。触覚などの感覚をつかさどる脳の『後方連合野』が指サックによって刺激され、余計な考えごとをしてしまう『前方連合野』の働きが抑制される」という――。
※本稿は、菅原洋平『「できない自分」を脳から変える行動大全』(扶桑社BOOKS)の一部を再編集したものです。
こんな自分がイヤだ!①
集中できなくて、気づいたら体がぐてーっとなっている
【こうすれば脳変】
両足の裏を地面につける
両足の裏を地面につける
【応用例】
○厚めのひざかけをかける
○作業中は脚を組まない
○30分に1回姿勢を正す
【脳が変わる理由】
・姿勢を正すことで脳の覚醒度が高まる
・上頭頂小葉が働いてマルチタスクを回避できる
・ワーキングメモリが活発に働く
姿勢を正すことで脳の覚醒度が高まる
作業する姿勢と脳の集中力は密接に関係しています。仕事に集中できないときは、頬杖をつく、脚を組む、椅子に浅く腰かけて背もたれに寄りかかる(仙骨座り)、といった姿勢になっていませんか? 体の中心部の筋肉の活動が低下すると、脳の覚醒度が低下します。
そんなときは、図表1のイラストを参考に姿勢をリセットしてみましょう。また、姿勢が崩れるとボーッとするだけでなく、無駄な情報に気が散りやすくなります。脳の「上頭頂小葉」という部位は、姿勢と作業の正確性に関連しており、姿勢が崩れると「ワーキングメモリ」(ストックした情報をつなぎ合わせて効果的に使う能力)が働かなくなってしまうのです。
❶両足の裏を地面につける
❷両肩を耳につけるように肩をすくめ、その肩を後ろに引いてストンッと落とす(そこが本来の肩の位置)
❸肛門を締めて、肩をおしりに向けて引き下げ5秒キープ
※❶~❸を3回繰り返す
【Keyword】
上頭頂小葉
ワーキングメモリ
上頭頂小葉
ワーキングメモリ