疲労感やイライラの原因はビタミンB群不足

・ビタミンB群

アルコールの代謝をはじめ、あらゆるものの代謝に必要な栄養素である。

改めて「ビタミンB群」とは、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、葉酸のことをいう。それぞれが連携して働いているためにまとめて「ビタミンB群」といわれている。

ビタミンB群はストレスで大量に消費されてしまうのだが、日々の生活のなかで圧倒的に不足しているため、お酒を飲む、飲まないにかかわらず、積極的に摂ってほしい。

もちろんお酒を飲む人には必須だ。

疲れやすい、集中力が続かない、イライラする、肩こりが治らない、口内炎や口角炎ができやすい、風邪をひきやすい、などの症状がある人は、ビタミンB群不足の可能性があるため、さらに意識して摂るようにしよう。

「ビタミン」というと野菜に多いイメージがあるかもしれないが、ビタミンB群は動物性たんぱく質に多く含まれている。ビタミンB1が多い豚肉は、ショウガ焼きや豚丼など、メニューも豊富だ。ランチでもつまみでもいいので、積極的に取り入れてみてはどうだろうか。

ビタミンB群を比較的多く含む食材
・ビタミンB1……豚肉、ウナギ、玄米
・ビタミンB2……豚レバー、ウナギ、納豆
・ビタミンB6……マグロ、牛レバー、カツオ
・ビタミンB12……牛レバー、アサリ
・葉酸……鶏レバー、菜の花、枝豆 など
納豆
写真=iStock.com/yankane
※写真はイメージです

現代人は圧倒的な亜鉛不足

・亜鉛

亜鉛については、体に必要なミネラルであることはなんとなく知っているが、具体的にどんな栄養素なのか知らない人も多いのではないだろうか。

亜鉛は、粘膜の再生を促したり、アレルギーを抑制したり、味覚や嗅覚を正常にしたりする栄養素である。また、男性の場合、精力の増強や前立腺障害を防ぐ栄養素としても知られている。

そして、飲酒にもっとも関連しているのが、体の酸化を防いでくれる働きであり、ADH(アルコール脱水素酵素)に不可欠な栄養素が亜鉛なのだ。つまりナイアシンやビタミンB群同様、アルコールを飲むと亜鉛が消費されてしまうのである。

それにもかかわらず、現代人は圧倒的に亜鉛が不足している。その理由は加工食品や精製食品の過剰摂取だ。