機嫌の読み方もパターン化する

そこで、私がとった手段は、先生たちの機嫌を見極めるのに、「表情、足の向き、ボディランゲージ」という3つのポイントを重視して、パターン化していくことでした。

①表情

笑顔が続いているときは、機嫌が良いので、多少長話をしたり、契約に持ち込もうとしたりしても大丈夫。笑顔がなかったり、口角が下がったりしているときは、機嫌が悪いときなので、案内だけにとどめて、早めにその場から退散する。

②足の向き

心理学的に人間は自分の行きたい方向に足を向ける傾向があると言われています。「早く話を切り上げたい」と思っている人は、足が出口のほうに向いていることが多いと言われるので、先生のつま先が出口のほうに向いているときは、早めに商談を切り上げていました。

③ボディランゲージ

話に興味があるときは、身を乗り出す一方、興味がないときは、背もたれにもたれかかったり、体を引き気味にしたりしていることが多いと言われています。

あとは、「鼻歌を歌っていれば機嫌が良い」「動作が粗いときは機嫌が悪い」などその人個人に当てはまる無数のパターンを記憶することで、クライアントの機嫌を察知するようにしていました。

ごくごくシンプルな手法ばかりですが、意外とこの単純な方法が功を奏して、先生たちからクレームを受けたり、怒られたりすることは減っていき、次第に周囲の同僚たちよりも営業成績が伸びる……という奇跡的な出来事も起こりました。

【関連記事】
会社が絶対手放さない、優秀人材6タイプ
ほどほどに仕事ができる人が「実は出世から遠ざかる」のはなぜか
文末に「よろしくお願いいたします」とだけ書く人は仕事がデキない
「がんばりすぎることは人生のリスク」周囲の評価に振り回されない私になる思考法
雑音や視線で集中できない「敏感体質な人」が上手に"周囲との壁"をつくる方法