英フィリップ殿下99歳で死去したことを受け、女王を中心とした王室メンバーや公人たちは国葬が行われるまでの数日間、厳格に定められた規定に従って喪に服すことになる。女王自身は8日間の公的な追悼期間に入り、その間は公務を停止すると見られる。
では王室メンバーの死去に関連した規定にはどのようなものがあるのか、その一部を見ていこう。
常に黒い服を持ち歩く
王室メンバーは少なくとも自らの服装について、常に近しい人の死に備えている。海外に滞在する際にも、その間に家族が死去した場合に備えて黒の喪服を携帯するよう求められている。帰国する時には、喪に服していることを示すためその黒い服を着なければならない。
この規定は1952年、ジョージ6世が亡くなった後に導入された。娘のエリザベスは当時、フィリップとともにケニアに立ち寄っていたが、黒い服を持っていなかった。エリザベスはウガンダから飛行機でイギリスに戻ったが、帰国した際に適切な服装に見えるよう、黒い服がウガンダに輸送されたという。
帽子とスーツ
葬儀当日は、王室の女性は帽子またはファシネーターという頭部の装飾品を着用し、男性はスーツを着るよう定められている。
ロングスカート
女性はエリザベスが好むと言われているひざ丈、またはひざ下の黒いドレスかスカートを着用しなければならない。
タイツ
女性はタイツを着用しなければならない。王室の専門家ビクトリア・アービターによれば、これは「女王が求める唯一の厳格かつ不動の規則」だという。
半旗
服装以外の規定には、半旗を掲げるというものもある。王室メンバーの葬儀の際には、「国葬翌日の午前8時まで、マストの半分の位置に旗を掲げる」と定められている。
死後8日で葬儀
規定によれば上級王族の葬儀は、死去の8日後に行われる。君主の場合は、死去の10日後となる。
フィリップ殿下の死去を受けて追悼メッセージを発表した孫のヘンリー王子とメーガン妃は現在、米ロサンゼルスで暮らしている。テレビインタビューでの王室批判で大騒動を巻き起こしたばかりなだけに、夫妻の帰国が注目されているが、その際の服装にも注目が集まりそうだ。