転校したら、いじめられなかった

転校先では、すぐに受け入れてもらいました。そこで初めて、“私が悪かったわけじゃないんだ”ということに気が付いたんです。

自分がおかしかったなら、転校先でもいじめに遭うはずなのに、友だちがたくさんできた。「私がおかしかったわけではなかったんだ」と気付けたことは、すごく大きかった。その学校での日々は、本当に楽しくて。

学生
写真=iStock.com/xavierarnau
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ただ、いじめに端を発した過食症が治っていなかったので、行きたくても行けず、病気と闘いながら、出席日数ギリギリで卒業しました。そんな状況だったので、ずっと目指していた受験はできず、大学へは指定校推薦で進学しました。

いじめが終わっても残る後遺症

嫌なことがあると、食べずにはいられない衝動が突きあげてくる。それが起こると、次は食べられなくなる。私の摂食障害には、小学校のとき、太っていることをからかわれていたことが影響していると思います。

それがすごく嫌で、私は6年生のときからダイエットを始めたのですが、度が過ぎ、中2のとき、拒食症になってしまったんです。そしていじめがきっかけで次は過食症になってしまった。だから根は、小学校の低学年の頃からつながっていると思うんです。

たとえば、みんなの前で体重を発表されて笑われたり、通学の途中、座席が空いていると、「豚だから座れないよね」みたいなことを言われたり。言った方は“からかい”としか思っていないだろうけど、これも“いじめ”だったのではないか、それは別問題にしても、自分の病気に関してはつながっているんだろうなと思います。