「鶏や卵を食べた人への感染事例はない」
読売社説は主張する。
「鶏肉・鶏卵農家は、鶏舎内では専用の長靴に履き替え、防護ネットに破れがないかを定期的に点検するなど、改めて防疫の基本を徹底してほしい。鶏舎のこまめな消毒も心がけてもらいたい」
「自治体や各農家は、メーリングリストなどを活用し、できるだけ早く感染情報を伝える態勢を整えるべきだ。地域で防疫対策会議を開くなど、情報共有の場を設けることも大切だろう」
防疫には日ごろの対策を徹底することや、感染情報の共有も重要である。
読売社説は最後に「鶏や卵を食べた人への感染事例はない。風評被害を生まないよう、政府や自治体は正確な情報発信に努めてほしい」とも訴える。鳥インフルエンザの正しい知識を学ぶことも防疫の基本だ。
東京社説は「対策はやはり、基本の徹底しかない」と主張する
12月5日付の東京新聞の社説は冒頭部分でこう指摘する。
「新型コロナウイルスや豚熱(CSF)の収束も見通せぬ中、基本対策の徹底しかすべはない」
感染対策はやはり基本を忠実に実行することこそ、効果がある。
東京社説はこうも指摘する。
「鳥から人への感染が繰り返されることで、人から人に感染する新型に変異することも危惧されている」
鳥インフルエンザの新型インフルエンザへの変異だ。残念なことにこの変異について読売社説はまったく触れていなかった。ただ、もう少し突っ込んだ指摘と主張がほしかった。
東京社説は新型コロナ、とんコレラ、それに鳥インフルエンザを「トリプルパンチ」とみなし、「感染症のトリプルパンチにさらされているわけだが、対策はやはり、基本の徹底しかない」と訴えている。その通りだ。