今年6月、大阪高裁は誹謗中傷する投稿のリツイートについて名誉毀損の責任を認めた。この結果、炎上騒ぎに参加している人たちが「加害者」として罪を問われる可能性がでてきた。ネット上の名誉毀損に詳しい松尾剛行弁護士は「合理的に行動すればリスクは軽減できる」という——。
暗い感情をもつ男性
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なんとなく「加害者」になる人が増えている

筆者は、「被害者」側、「加害者」側そして「プロバイダ」や「メディア」等のさまざまな立場の依頼者から、多数の法律相談を受けていますが、最近では、とりわけ、いつの間にか「加害者」になってしまった、という事例が目立ちます。たとえば、こんなケースです。

仮想事例1:Aさんは、Bの経営するレストランで食べた食事がおいしくないので、会計の時にBに「あまりおいしくなかった」と述べたところ、Bから「二度と来るな」と言われたので、激昂し、みんながBのレストランに行かないでほしいと考え、ブログ上で「Bのレストランにはゴキブリがいる。それを指摘したら、『二度と来るな』といわれた」と投稿した。