英語を使うときはファイティングポーズを

【別所】僕たち日本人のメンタリティで言うと、「英語を使うときはファイティングポーズをとるくらいがちょうど良い」と思うときがあります。結論から言うとか、自分の意見を明示するとか、イエスかノーかをはっきりさせるといった部分は、日本人からすると少しトゲがありますが、向こうではそれが普通ですから。

三宅 義和『対談(4)! プロフェッショナルの英語術』(プレジデント社)
三宅 義和『対談(4)! プロフェッショナルの英語術』(プレジデント社)

【三宅】たしかにそうです。

【別所】そもそも英語はとてもフランクな言語です。もちろん英語にも相手を敬う表現方法はたくさんありますが、日本語のような複雑な決まりごとがありません。相手とフラットな立場でコミュニケーションをとりやすいのです。

いま英語を学んでいる人が、海外の人とコミュニケーションをとりたいと思っているなら、慣れるべきはまずはそのメンタリティではないかと思います。

【三宅】フラットだからこそ、自分に自信を持つべきだし、相手も敬う必要がある。お互い自立した人間であることを認め合うべきだと。

【別所】おっしゃるとおりです。初めてハリウッドに行って痛感したのは、多民族のあの国では、自分が何者で、こういうことが好きで、こういうことは嫌いということを、はっきり周囲に伝えないと存在が認められないということです。

僕も最初のうちは日本人的な感覚で「はっきり伝えたら衝突が起きるのではないか」という戸惑いがありましたが、慣れると実はそれが一番シンプルに自分のことを相手にわかってもらえるコミュニケーションのとり方であると思えるようになりました。

俳優の別所哲也(左)とイーオン社長の三宅義和氏(右)
撮影=原 貴彦
俳優の別所哲也(左)とイーオン社長の三宅義和氏(右)
(構成=郷 和貴)
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