働き方改革を迫られる「withコロナ時代」

以前とまったく同じ生活を送るのは難しいことは、明らかとなってきました。私たちは、「withコロナ時代」を生き抜いていかなければなりません。それは、日々の行動様式を変えていくことであり、いやが応でも「働き方の変革」を迫られることでもあります。

誰もが未知の世界へと向かわざるを得なくなった2020年、日本人の働き方はどうなっていくのでしょうか?

2011年よりクラウド型ビジネスチャットツール「チャットワーク」の提供を開始し、時代に先駆け、働き方の変革を後押ししてきたとも言えるチャットワーク株式会社。代表取締役CEOの山本正喜氏に、あらためて「働くということ」について聞いてみました。

ものづくりも経営も“コンセプト・ドリブン”に

「withコロナ時代」に仕事をする上で、必須とも言えるクラウド型ビジネスチャットツール。テレワークやオンライン会議が推奨される現在、時間と場所を選ばない働き方を手助けするツールとして、「チャットワーク」の利用者も急増しています。

『Indeed特別編集 あの人の仕事論』(KADOKAWA)
『Indeed特別編集 あの人の仕事論』(KADOKAWA)

そもそもチャットワークの出発点は、「自分たちが欲しいものをつくる」こと。

チャットワークを開発した際も、山本氏は、中小企業のITにそれほど詳しくない人でも使える、シンプルで分かりやすいシステムをつくることにこだわりました。

中小企業で働く自分たちに最適化されたツールであることを追求したことで、チャットワークは、幅広く世の中に受け入れられていったのです。

その後、中小企業から、大企業、個人ユーザーと顧客層が広がるにつれ、ニーズも多岐にわたっていきましたが、当初のコンセプトからブレないよう、ロードマップをしっかり定めて開発を進めていったという山本氏。

彼がこのように、まずはキーとなるコンセプトをしっかりと打ち立て、常に、そこからブレていないかを検証しながら物事を進めていく、「コンセプト・ドリブン」な仕事の仕方を意識するようになったのは、スティーブ・ジョブズの影響が大きいと言います。

「日本企業が弱いのは、合議制でものづくりをするからだというジョブズの言葉が、心に突き刺さったんです」(山本氏)。