人はなぜ不倫をしないのか

不思議なもので、女同士だとずけずけ相手のプライバシーには踏み込めないのだけど、相手が男性だと踏み込めるんですよね。相手に踏み込んでいったとき、自分がどういう人間かもわかるわけで、そういう意味でも、私はずっと恋愛はしたほうがいいと思っています。

昔はね、女は弱者なんだから、男という強者を傷つけてもいいと思っていた。ところが案外、男が脆いものだとわかったのも、たくさん恋愛をしてきたからです。

「どんなに弱いと思っている女でも、誰より強いと思っている男より強い」と、私は長年の取材から感じている。メンタルと生命力において、やはり女性は強いのだ。鬱病になるのは女性が多いが、自殺は男性が多い。ぽきっと折れるのは男なのだろう。柳に雪折れなしのたとえ通りである。
男女の関係において、男が「いい人のまま」別れたがるのも、目の前で泣かれるのが嫌でLINEで別れを告げるのも、結局は弱いからである。だが、弱いからといって、ずるくていいとは思えない。
上野さんに最後に聞いた。人は、なぜ不倫をするのでしょうか、と。

【上野千鶴子氏】逆に聞きたいですよ。人はなぜ不倫をしないんでしょうか、と(笑)。何度も言うように、結婚したら最後、自分の性的身体の自由を手放さなければいけないなんて恐ろしいことを、私はする気になれません。

自分の中の「女」は外で発散させる

亀山早苗『人はなぜ不倫をするのか』(SB新書)
亀山早苗『人はなぜ不倫をするのか』(SB新書)

いつだったか、どこかの結婚式場のポスターで、「最後の恋が始まる」って書いてあったんです。ウソでしょう、と思いました。恋愛体質の人は結婚したって恋愛しますよ。なぜ結婚したあとで恋愛しないですんでいるのかがわからない。

婚外恋愛をしているから夫に優しくなったと言った女性がいます。罪の意識からではありません。男を愛して愛されて女度が上がる。だから夫に対して優しくなれるんです。

男は鈍感だから、妻の婚外恋愛には気づかない。少々疑わしいと思っても、不都合な真実は知りたくない生きものだから、追及しないんです。

確かに夫の婚外恋愛は発覚しやすいが、妻のそれは気づかれにくい。そして昨今では、上野さんの言うように、あくまで結果論ではあるが、婚外恋愛をしたことによって夫婦関係がスムーズにいくようになったという女性からの声をよく聞く。
恋愛と結婚は別という感覚を女性たちがもつようになってから、既婚女性の婚外恋愛が増えた。家庭は家庭として円満に温存し、自分の中の「女」は外で発散させる。つまり家庭の中では、「妻」「母」という役割を果たしておくだけのほうが、むしろ安泰だということだ。
夫との間に「情」はあるが、「愛」はないと断言した女性がいる。
「夫とは家族だから。家族とセックスしようとは思わない」と言った女性もいる。結婚とは家族をつくるためにするものであり、その家族は温存したまま、女としての情熱は外で満たす。こういう状況になっているのが現実である。

【上野千鶴子氏】良し悪しの問題ではなく、そうなってしまうのはしかたがないんじゃないでしょうか。そうなると、結婚とはなんぞやという疑問が残りますけどね。

だから「守れないお約束」はしないほうがいいと、私は思います。

▼編集部おすすめの関連記事
「これを不倫とはいわない」元週刊誌編集長も呆れる渡部建のおぞましさ
「これを不倫とはいわない」元週刊誌編集長も呆れる渡部建のおぞましさ
衝撃事実…全国民憤怒の「トイレ不倫」渡部建が佐々木希と結婚した"本当の理由"
妻子を捨てて不倫に走った夫が「一転して改心」した納得の理由
なぜ、年金受給者はラブホテルに通うのか。「濡れなくても、謳歌できる」その訳。
驚くような美人が風俗で働かざるを得ない事情