中学受験のための塾通いにかける費用は一般的には小学校4年生から6年生までの3年間で200万円程度。さらに最後の1年間に家庭教師をつけるとプラス100万円は考える必要があるという。

中途半端に塾代を削ると、中学受験そのものが危うくなる。だが、お金をかければ成績がよくなるわけでもないのが悩ましいところだ。

塾代を無料にしながら中学受験に挑戦する道

そこで利用したいのが、成績優秀であれば、塾やテキストなどの費用が免除される『日能研ユースリーダーズ・スカラシップ』制度だ。塾代を無料にしながら中学受験に挑戦する道も開けるという。4年生は1年間、5、6年生は半年間の費用が免除される。利用することで、3年間で約150万円ほどの優遇が期待できる。

さらに無事合格した後も、大学受験に向けた予備校の費用も予算に入れることになるが、表のようにこちらも特待生になることで年間100万円ほどの費用が免除になる可能性がある。子どもに無理がかからない程度に学力を上げさせることも将来の節約につながる可能性があるのだ。

利用できると一気に節約になる塾・予備校の特待生制度

一方、「大人の学び直し」にも思わぬ福音があった。「社会人でも放送大学に入学すると最大10年間学べるうえ、その期間はずっと“学割”が使えます」と語るのはマネー事情に詳しいライターの山野祐介氏。

例えば、タイムズカーシェア学生プランでは入会月から4年間の月額基本料金が無料(通常880円)。Amazonプライムスチューデントでは年会費が2450円(通常4900円)、月会費の場合は通常500円が250円と約半額で利用できる。そのほか、美術館などの割引、オフィス製品やアドビ製品の学割購入などの特典が目白押しだ。

気になるのは授業料だが、放送授業は1科目(2単位)でテキスト費込み1万1000円。複数履修することも、1科目だけ履修することもできる。マイペースに知的好奇心を満たして、賢く節約。これぞ、スマート節約の新天地だといえそうだ。

中学&大学受験の奨学金獲得、子ども3人で約750万円カット
西村則康
西村則康(にしむら・のりやす)
プロ家庭教師集団「名門指導会」代表
中学受験情報局主任相談員。「塾ソムリエ」として活躍中。40年以上にわたり中学・高校受験指導を行う。親を巻き込んだ子どもがやる気になる指導に定評がある。
 

山野祐介
山野祐介(やまの・ゆうすけ)
マネー事情に詳しいライターとしてプレジデント誌でもおなじみのファイナンシャルプランナー。複数の雑誌でマネー連載を抱え、お得な情報の受発信を精力的にこなす。得意分野はクレジットカード、ポイント、ケータイなど。
 
(撮影=南方 篤)
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