連日報道番組を賑わす新型コロナウイルス。家にいるからこそ、テレビを普段より見てしまう人も多いだろう。そんななか飛び込んできた、「報道ステーション」でメインキャスターを務める富川悠太アナウンサーのコロナ感染のニュースに世間は驚きを隠せなかった。富川アナを批判することは自らの首を絞めることだと、批判を批判する声も上がってきたが、テレビ朝日に勤務する関係者は「局全体がコロナを軽視していた」と打ち明かす。一体テレビ朝日で何が起こったのか——。
テレビ朝日
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局内全体に“コロナ軽視”があった可能性

テレビ朝日系「報道ステーション」キャスターの富川悠太アナウンサーを含め、制作スタッフ4人の新型コロナウイルスの感染が確認されているテレビ朝日。4月17〜19日、同局では3日間で本社内の全館消毒活動を行い、以降スタッフは原則自宅作業の対策が取られている。4月21日現在、グループ会社勤務のスタッフを合わせると同局では5人の感染者が確認されており、今後新たな感染者が発覚する可能性は否定できない。

現在も世界を大混乱に陥れた新型コロナウイルスの影響と対策を「報ステ」などを中心に盛んに報じ続ける同局だが、肝心の自分たち自身は感染を最低限に食い止めるための対応ができていたのか。そもそも富川アナは発熱後も番組に出演し続け、その後、コロナ感染がわかった。テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏はこのことについて「あえて出続けたのはちょっと、わだかまりがありますね」と富川アナを批判。視聴者からも疑問の声が相次いだ。渦中の富川アナは、報道関係者に向けて「発熱を軽視してしまい、上司や会社に的確に報告をせず、出演を続けたことを深く反省しています」と謝罪コメントを発表している。

だが、同局で勤務するスタッフに話を聞くと、問題は富川アナ自身というよりも局内全体の“コロナ軽視”にあった可能性が見えてきた。