救助の手を差し伸べたい気持ちは万国共通

米国人がヒヨコを買う理由は、食料源の確保に限った話ではないようです。もう一つの理由は「弱いものを愛で、守りたい」という庇護欲からきているのではないでしょうか。

災害時には誰しも「困っている人を見たら助けたい」と思うものです。自分の置かれた状況より困った人を見て「救助の手を差し伸べたい」と気持ちが奮うのは万国共通です。

特に現在のような世界的災害で、身分や立場を超えたアタックがあるような状況下においては、頼りになる存在は多くはありません。皮肉にもウイルスとの戦いにおいては、極めて平等に世界中すべての人が不安に満ちています。

そんな中、湧き上がる庇護欲にも掻き立てられているのでしょう。そして興味深いことに、庇護欲で相手を守りながらも、その実孤独を癒やされているのは自分自身であるようです。彼女は社会から切り離され、孤独に陥る人を適度に忙しくさせてくれる存在のように捉えているようです。

日本では児童書が絶好調!

米国でヒヨコが爆買いされるなか、日本国内においては、「書籍」の売れ行きが好調です。

国内の大型書店を中心に児童書や学習参考書がよく売れており、紀伊國屋によると「休校特需」で学習書が1.5倍増しの売れ行きを見せています。また、書店だけでなくフリマアプリのメルカリでは「絵本」の売り上げが休校に入るタイミングで急騰しています。

実は、米国においても同様です。外出自粛で休校となり、大学などではオンライン授業への移行も起きています。「学校が休みでも、我が子には教育を」と考えるのは万国共通。米国のアマゾンでは書籍が日本同様に「学習ドリル」「絵本」がよく売れています。米国のアマゾンの書籍売り上げトップ10の内、半数以上を占める結果となりました。

また、「欲しい物リストの書籍(most wished for in books)はほぼ、絵本や児童書で埋められています。

休校や自宅待機を受けて、親が子供に書籍を買い与えている動きが出ているのです。

さて、いくら本をたくさん買い与えたところで、エネルギーを持て余す若者を自宅に閉じ込めておくことは、彼らにとっても非常にストレスフルであることは容易に想像ができることです。そんな外出できない彼らが向かった先は「バーチャル世界」のようです。