「弱い犬ほど吠える」放っておくのが一番

嫉妬の感情は、誰の心にもあるものだと思います。もちろん私の中にも。そうはいっても、「嫉妬」という言葉にはあまりいいイメージがないかもしれません。それは相手を憎んだり陥れようという感情を抱いたりしてしまう人が多いからだと思います。

逆に嫉妬の対象を素直に認め、羨ましいと思う気持ちを自分を向上させるエネルギーに昇華できれば、嫉妬はプラスに作用させられるパワーの源といえます。

<strong>ペリエ社長 和田裕美</strong><br>外資系教育会社での営業時代、世界2位の成績に。2001年独立。多業種での営業組織づくりに携わる。
ペリエ社長 和田裕美
外資系教育会社での営業時代、世界2位の成績に。2001年独立。多業種での営業組織づくりに携わる。

ビジネスの現場は、能力の差が給与の差やポジションの差などではっきりとランク付けされる競争社会です。ライバルを高く評価することが自分の能力を否定することだと考える人は、相手を素直に認めることが難しくなり、自分も苦しくなってしまうのです。

私は過去に、「上司とデキている」などと根も葉もない噂を社内に流されたことがあります。噂を仕かけたのは、私の営業成績を妬んだ人でした。それを知ったとき大きなショックを受けましたが、そのせいで成績が下がれば、それは自分の弱さ。流されないようにと心を強くし、それまで以上に営業活動に力を入れた記憶があります。

このときの私のように、攻撃を正面から受けつつも「自分は間違っていない」と信じて進むのもひとつの方法ですが、攻撃が度重なると、いちいち相手にするのはエネルギーの無駄とわかってきます。心を乱されることなく自分のペースを保つ方法を見つけられればベストです。

いまの私は、嫌なことを言われたり、腹の立つ態度をとられたりしたら、それを笑いに変えてやり過ごすという対処法を身につけています。この方法は、ときに相手を見下していると思われるかもしれません。しかし他人を変えることはできないため、見方を変えて相手をこれ以上嫌いにならないようにするのです。